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飯村 悟
第1回「ヨシ灯り展」から17年、西の湖ヨシ灯り展は新しい段階に入ったのではないでしょう
か。
今回第17回の開催にあたっては、大きな変化がいくつもあり、開催を危惧する場面もありまし
た。一つは新型コロナウィルス感染症の拡大で、多くの活動が自粛される状態が3~4年続いたこ
とや、学校で今まで熱心にヨシを使った造形活動に取り組んでこられた指導者が定年を迎えられた
ことなどが重なり、ヨシ灯り展に出展する学校が少なくなったことです。今まで400点から、多
い時には500点ほどの出展があったのですが、今回は300点に満たないのではないかと心配さ
れていたのです。
もう一つは灯り展の「灯り」の問題です。初回から照明設備の設置を担っていただいて方が亡く
なり、その後継の方との調整が上手くいかず、照明そのものが使えないのではとう大きな問題が発
生していたのです。ヨシ灯り展の大きな魅力は何といっても夜の闇に浮かび上がるヨシの造形です。
これが無ければヨシ“灯り”展ではなくなります。
こうした存続の危機とも思われる状況を何とかしなくては、と会長はいろいろな人と接触を図り
ながら、開催への段取りを進めてくれました。そうした働きかけに対し、地元の有志の方々がとて
も好意的に協力を申し出てくれたのです。
地元のまちづくり協議会から資金援助をいただき、電気設備に詳しい方が原材料を安く買い求め、
協力を申し出てくれた人に分かりやすく指導しながら、空いた時間を見つけては少しずつ電球配線
を制作してくれました。また地元の電器屋さんが儲けを度外視して、出来上がった電球の設置を請
け負ってくれました。
さらに会長の働きかけに応えて地元の小学校から 100 点近くの出展も寄せられ、まさに地元の
力が結集した形で、今回のヨシ灯り展は開催されたのです。
電気設備が完成したことにより、灯りの貸し出しも可能になりました。それを受けて、安土から
遠く離れた学校でもヨシ灯りを制作し、自分の学校で「ミニヨシ灯り展」を開催されるところが何
校かでてきたのです。
今までほんの数人のスタッフが中心になって開催していたヨシ灯り展でしたが、地元の多くの人
たちの力を結集したヨシ灯り展へと一歩を踏み出せたのではないかと思っています。加えて立命館
大学ボランティアサークルの参画も大きな力となりましたし、商工会青年部の皆さんによる西の湖
花火も同時開催され、まさに町を上げてのヨシ灯り展へとなったのではないかと思っています。
あと3年後にはヨシ灯り展20回記念展と安土城築城450年祭が予定されています。このヨシ
灯り展が、地域の、そして滋賀の風物詩としてこれからますます地域に根差した催しになることを
願っています。
ご協力を頂いた多くの皆さんに心より感謝を申し上げます。
中止決定から1時間後 午後4時
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