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はじめに
                   平成 22 年に初めてヨシ灯り展に作品を出展したのをきっかけに 10 年間継続出来ているのは小学生の作品作りのお手
                   伝いに参加して元気と創作意欲を吸収しているからです。

                   作品作りの様子
                   もの作りの好きな後期高齢者にとって小学生から受ける元気が何よりです。45cm角の合板の上にグルーガンでヨシとヨ
                   シを接着して黙々と作品を作り上げていく姿、思いどおりに行かないが何とか苦戦しながら完成させ時の顔の輝きが共
                   有できることです。また暗室で作品に電球の光を点灯して見たことのない驚きの瞳に感動を共有できる一瞬です。
                   始めにグルーガンと剪定ハサミの取り扱いの注意事項と作品の作り方の基本をお話しして一斉に取り掛かる。順調に進
                   める子、なかなか始めない子、45cm角の大きさいっぱいに作る子、10cmくらい小さな部位から作る子、30 分もすれば大
                   体形ができる子、途中からとなりの子の真似して変更する子と様々の進行が見えてくる。
                   「素晴らし!」「頑張てますね」と励みの声掛け、上手くいかない子の声掛けは難しいがちょっとしたきっかけで意欲を示し
                   てくれる子に共感を覚えます。
                   手を挙げて質問「ここからどうしたらいいですか」「方法はいくらでもありますがヒントは二つ  どちらにしますか」「はい  あ
                   との方法でやってみます」しばらくして確認すると予想以上の出来上がりに「素晴らし」の一言いつもそんなにうまくいか
                   ないが彼らが持っている潜在能力の高さに感服です。
                   終了時に「先生  きょうは楽しかったです」と声をかけてくれる子に感動です。

                   作品展示の準備
                   車での運搬途中で一部破損、前日の風で作品が壊れるなど毎年これらの作品の応急手当はいつの間にか私の担当で
                   す。ほとんどケースは接着不足ですがせっかく作品が見学に来た子の顔を思い浮かべると限りなく元の姿に戻すため修
                   復作業に取り掛かりますが完全には治りません。今年はオープニングに大雨に出会いたくさん壊れてしまいました。一生
                   懸命に作り上げた作品が無残にも壊れてショックを受けるが、自然の力を学んでもらうチャンスだと思います。たくさんの
                   作品が会場に並び終えた時の達成感が次に繋がっています。

                   10 年の作品の歩み
                   この紙面を頂いたのを機会に 10 年間作り続けた作品たちを紹介します。初めて手掛けたのは太めのヨシを細く割り、円
                   形に加工した板に両端を止め連続性をもたせた作品です。自然の素材を生かして表現する難しさと、光と影のコントロー
                   ルと偶然性の共助で自己満足をしながら、過去に表現されていないであろう形を目指してきました。近年は体力気力とも
                   に衰えを自覚していますが小学生の感性に刺激を受けながら新作に挑戦を続けます。
                                                                                   西の湖ヨシ灯り実行委員  浅野洋治





























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